COLUMN / コラム

日本人は「パッシブデザイン」の名人だった!?

Date.2014.06.24Tue.

「パッシブデザイン」と「アクティブデザイン」

「パッシブデザイン」のお話をする前に、まずは、対となる「アクティブデザイン」についてご説明しておきたいと思います。
「アクティブデザイン」とは、外に対して閉じた空間を、先進技術を利用して生活の快適性を損なわず 、エネルギー利用の最適化を実現するデザインのこと。つまり、最先端の断熱設備や空調システムを使った住宅設計の手法です。
これに対して、「パッシブデザイン」は、「アクティブデザイン」とは対称的な考え方に基づく設計手法のこと。自然の風や光などを最大限に活かして快適な住空間をつくりだそうとする考え方です。
少し大雑把な言い方にはなりますが、「アクティブデザインはハイテク」で、「パッシブデザインは自然」…そんな風に覚えるとわかりやすいかも知れません。

実は身近な「パッシブデザイン」

実は、「パッシブデザイン」は、私たち日本人にとってはとてもなじみ深いものであることをご存じでしょうか?
伝統的な日本家屋を思い出してみてください。たとえば、土でできた漆喰の壁には調湿機能が備わっています。紙を使った障子には柔らかな採光機能があります。たたみにも殺菌作用や調湿機能があります。また、深くつくられた軒は、雨や夏の高い日射しを遮り、冬の低い日射しを取り込む機能があります。こうした自然と調和する工夫こそ、「パッシブデザイン」の原点。つまり、日本人は元々、「パッシブデザイン」の達人だったのです。そう考えると、「パッシブデザイン」はグッと身近なものに感じられるのではないでしょうか。